海越しの富士コース
より多くの方に、羽衣の松周辺だけでなく松原内を散策して富士山のビューポイントをお楽しみいただくため、散策ルートの整備を予定しています。
それではアマビエさんとコースの下見をしてみましょう。
海越しの富士コース
【スタート】
みほしるべでマップを受け取ったら、みほしるべ前広場をみほしるべを背にまっすぐ進み、売店の角を左に曲がります。
「天女に会える そんな気がする」の看板を読みつつ、坂道(階段)を上ってください。
坂道を登り切ると、羽衣の松周辺の老齢大木エリアが広がっています。
舗装された遊歩道の道なりに左に進むとすぐに「世界遺産登録記念銘」があります。
【ニ. 世界遺産登録記念銘】
富士山の25の構成資産共通の渋いデザインの記念銘です。ぜひ記念撮影をどうぞ。
記念銘の右斜め向こうの、柵で囲まれた羽衣の松に進んでください。
【ロ. 羽衣の松】
柵の手前に「羽衣の松」の石碑があり、羽衣伝説が紹介されています。
日中は逆光になり写真が撮りにくいですが、ぜひ大きな枝ぶりの羽衣の松を写真に収めてください。
音声ガイドもありますので、ぜひお聞きください。
羽衣の松に向かって右側に進むと、「羽衣の碑(通称エレーヌの碑)」があります。
【ホ. 羽衣の碑】
エレーヌの夫マルセルが詠んだフランス語の詩が刻まれています。(エレーヌについての詳細はみほしるべ1階の展示室へ)
エレーヌの碑の背後に「松原の散策路」がありますので、そちらに進んでください。
松原の中では、クロマツ以外の生き物にも出会えるかもしれません。
ランタナ(七変化)
外来種ですが、三保松原のあちこちで見られます。アゲハチョウの仲間に人気の花です。
テリハノイバラ(照葉野茨)
きれいな花で、とげがあります。
Facebookアルバム「三保松原の植物」もご覧ください。
しばらく進むと右手に松原の外に出る下りのブロック坂道が、
左手に低く枝を這わせる不思議な形の松があります。
【①不思議な松とお地蔵さん】
背の高いクロマツが多いエリアで、なぜかこのマツだけは上に伸びずに横に横に伸びています。そして、中にはお地蔵さんが2体あります。
さらにまっすぐ進むと、休憩スペースがあり
その先に今度はお墓。
【②お墓】
文化三年と書かれた、古いお墓です。墓石がどこかから運ばれてきたものだろうと考えられています。
松を縫って差し込む光、松籟と波の音…
そしてカラスの声も聞こえるかもしれません。子育て中のカラスを刺激しないように気を付けてください。
ナデシコ
テングタケ
Facebookアルバム「三保松原のキノコ」もご覧ください。
途中で分岐します。マップでは右側のルートをご案内していますが、左側に行っても合流できます。
舗装された道に突き当たったら、左へ曲がり、いよいよ海!
【③漁業の神様】
海に出る角のところに、小さな祠があります。
自転車道を折戸方面へ右に進むと、ほかにも小さな祠がありますので、次の機会はぜひサイクリングをお楽しみください。
松原を抜けたらテトラポットを目指します。
が、テトラポットの位置まで、段差があります。
マップでは、海に向かって左側へ迂回するルートをご案内しています。
左に向かって松原沿いを50mほど歩いてください。
段差のないところまで来たら、海側を歩いて右手のテトラポットを目指してください。
テトラポットの近くまで戻って、左を仰げば、富士山が!?
【④定番撮影スポット 海越しの富士】
見えない日もあります。
見える日の様子を集めたものはこちら
みほしるべのロゴマークは、ここからの「富士と松原と砂浜と海」の風景をもとにしています。
風景を満喫したら、また松原のほうへ。波打ち際を歩きたい方は、そのまま浜辺を歩いて羽衣の松まで戻ることもできます。
浜辺には、貝殻や海藻、流木などが流れ着いています。
このカニは、どこから…
三保松原名物、ハチマキ石も探してみてください。
※海岸の砂や石のお持ち帰りはできません。
このあたりの浜辺では、ハマエンドウやツルナがたくさんあります。
ツルナはアイスプラントのように塩嚢があり、プチプチした触感とかすかな塩味が特徴です。
崖のないところまでまた進み、松原の中に入ってください。
【⑤松越しの光る海】
この道から眺めるキラキラの海と伊豆半島も、富士山と同じくらい素敵ではないでしょうか。
マツの根元にはシダ植物のヒトツバが生えています。
地引網船のあるところまで来たら、浜から離れた松原の中央の散策路を進むと、右側に休憩スペースがあります。
このあたりは松葉やまつぼっくりが積もって腐植層ができています。
松原の保全上あまり良い状態ではありませんが、
このような、まつぼっくりから出るキノコにも出会えるかもしれません。
老齢大木エリアが見えてきたら、再び浜へ出ます。
【イ. 羽車神社】
御穂(みほ)神社の境外社である羽車神社。羽車(はぐるま)とは、空を飛ぶ乗り物のことで、神様が羽車に乗ってこの三保松原へ降り立ったといういわれがあります。御穂神社の筒粥の神事では、羽衣の松を目印に地上へ降り立った神様をこの羽車神社でお迎えし、神の道を歩いて御穂神社へ移動します。
羽車神社の境内には、先代(二代目)の羽衣の松の切り株があります。
その裏手には、羽衣伝説について紹介する石碑と、
三保の工場で製作されたアルミ碑があります。
「風早の 三保の浦みを 漕ぐ舟の 舟人騒ぐ 波立つらしも」
この歌は和歌山の三穂で詠まれたものですが、三保松原を舞台とする能「羽衣」の冒頭で使われているため、記念に碑が作られました。
このあたりには戦争中も伐採されずに残った、樹齢200年以上と考えられるマツがたくさんあります。
柵に囲われた松の右側を登っていくと、古めかしい石碑があります。
【ハ. 日本新三景の碑】
三保松原は、世界遺産に登録されるよりも、名勝に指定されるよりもさらに前、1916年に実業之友社「婦人世界」の読者投票で「日本新三景」に選ばれました。この日露戦争で連合艦隊司令長官を務めた東郷平八郎の揮毫による記念碑は、ほかの二か所(北海道の大沼、大分の耶馬渓)にも設置されています。
「海越しの富士」コースはこれで終了です。お時間のある方は音声ガイドつきの「絶景の地鎌ヶ崎コース」にもぜひチャレンジしてください。