芸術の源泉 三保松原

能絵鑑(のうえかがみ)

江戸時代中期(18世紀)

能好きで知られる6代将軍徳川家宣の周辺で描かれた最上級の能絵手鑑。絹本著色、金泥引きで、元禄以降隆盛していた喜多流による演能場面50図が描かれる。家宣の右筆であった首藤俊章によって「羽衣 天の羽衣とりかくし かのふましとて立のけハ」と、曲名と漁夫白龍の台詞が記される。松の作リ物を挟み、天女と羽衣を手にする漁夫白龍、2人の漁夫が描かれる。台詞のとおり、松に掛かった羽衣を隠そうとする白龍と、返すよう促す天女のやり取りの場面である。

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