芸術の源泉 三保松原

三保富士

大正8年(1919)

悠久の時を思わせる静謐な情景が広がる。初夏であろうか。白い砂浜に続く松林、凪いだ海に涼しげな船が浮かぶ。遠景に雪を頂く富士を配し、三保の松原を俯瞰する壮大な景観である。金地に描かれた山なみと松原のたらし込み、富士と同系の色におおわれた墨色は、観山の卓抜した筆技と画品の高さを示している。観山の秀抜な技術力は、古典的な東洋諸画法を現代に復活させ、長く後進の師として仰がれた。

松原保全に関する文献や書籍のデータベース

松原保全に関する文献や書籍のデータベースです。
松原の保全活用のための研究や活動にお役立てください。
収録している資料はすべてみほしるべで保管しています。