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広重の晩年の作品であり、縦の構図で描かれているため「竪絵東海道」とも呼ばれる全五十五図の一図。右手から延びる三保松原と、海上には清水湊に出入りする舟が描かれている。対岸には愛鷹連山と雄大な富士が望まれ、手前の浜に描かれた網干と、遠景の富士の三角形が相似形を成している。
所蔵 / 静岡市
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武蔵・相模・駿河の景勝の地を八カ所選んで、中国の瀟湘八景になぞらえた全八図の一図。久能山からの眺望。富士山、三保松原、清見寺が描かれている。左手側に清見寺、右に三保松原、奥に富士山と山に沿って描かれた雁の群れなど、典型的な三保松原図と同様の構図となっている。清水の港や多くの舟が描かれ、港(湊)の賑わいを見ることのできる作品。
所蔵 / 国立国会図書館
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広重の出世作となった通称「保永堂版東海道」と呼ばれる全五十五図の一図。船が行き交う江尻の港から三保松原を望む。富士山と組み合わせるのではなく、港のにぎわいと三保の松原に焦点を絞った構図は、風景画として、構図をまとめた広重の感覚が生きている。緑で彩られることの多い松原をモノトーンで表現したことで、より印象深い作品となった。
所蔵 / 静岡県立美術館
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浮世絵東海道五十三對 江尻
幕末期の歌川派を代表する絵師・広重、三代豊国、国芳が筆をとった全五十五図の一図。主題は東海道の風景ではなく、宿場とその地方に伝わる物語や伝説の人物が描かれ、画面の上部の枠内には宿場に関係する歴史古事、狂歌などが記されている。本図は漁師に奪われた羽衣を取り返し、空高く舞い上がる天女の姿が、枠を突き抜けて描かれている。
所蔵 / 静岡市東海道広重美術館